令和3年7月20日に 労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令が改正され、労災保険の特別加入制度について、その対象に 原動機付自転車又は自転車を使用して行う貨物の運送の事業 及び 情報処理システムの設計等の情報処理に係る作業 が追加されました。労災保険料率は、 1000分の3 とされました。公布は、令和3年7月20日で施行は、令和3年9月1日からです。
労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令の概要
1 改正の趣旨
〇 労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号。以下「労災保険法」という。)において、フリーランスとして働く者等の労働者でない者については労災保険の強制加入の対象とはなっていないところ、第83回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会建議(令和元年12月23日)において「・・・社会経済情勢の変化も踏まえ、特別加入の対象範囲や運用方法等について、適切かつ現代に合った制度運用となるよう見直しを行う必要がある。」とされ、また、成長戦略実行計画(令和2年7月17日閣議決定)において「フリーランスとして働く人の保護のため、労働者災害補償保険の更なる活用を図るための特別加入制度の対象拡大等について検討する。」とされた。
〇 これを踏まえ、国民に対する意見募集及び関係団体からのヒアリングを行い、労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会において議論いただいたところ、以下の事業又は作業を行う、労働者以外の者について特別加入制度の対象範囲とするべきとされた。
・自転車を使用して行う貨物の運送の事業
・情報処理システムの設計等の情報処理に係る作業
〇 したがって、上記の事業又は作業について、特別加入制度の対象範囲とするよう所要の改正を行う。
〇 なお、併せて、これまで通達において特別加入の対象と認めてきた原動機付自転車についても、省令において、明確に規定することとする。
2 改正の内容
(1)労働者災害補償保険法施行規則(昭和30年労働省令第22号。以下「労災則」という。)第46条の17を改正し、「原動機付自転車又は自転車を使用して行う貨物の運送の事業」を一人親方等が行う事業として同条第1号に追加する。また、労災則第46条の18を改正し、「情報処理システムの設計等の情報処理に係る作業」を特定作業従事者として新たに追加する。
(2)第2種特別加入保険率について、情報処理システムの設計等の情報処理に係る作業については1000分の3として新たに設定する。
※原動機付自転車又は自転車を使用して行う貨物の運送の事業については、既存の自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業と同じく1000分の12とする。
(3)その他、所要の規定の整備を行う。
3 根拠条文・労災保険法
第8条の2第2項第1号、第33条第3号及び第5号並びに第50条・労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和44年法律第84号)第14条第1項
4 施行期日等
公布日:令和3年7月20日
施行期日:令和3年9月1日