転倒災害防止対策 STOP!転倒災害プロジェクト
厚生労働省と労働災害防止団体は、労働災害のうちで最も件数が多い「転倒災害」を減少させるため、「STOP!転倒災害プロジェクト」を推進しています。
転倒災害防止の方法は、リスクアセスメントが必要です。そのため、パワーポイント資料、YouTube動画、リーフレット、チェックリストを活用し、転倒災害防止を図りましょう。
啓発資料(パワーポイント・ YouTube 動画・リーフレット)
教材
資料をダウンロード後、スライドショーを実行してください。
転倒災害について
職場でこんなことありませんか
- 床が水で濡れていて滑った
- 梱包用のバンドにひっかかって転んだ
- 雨の日に滑って転んだ
- 階段を踏み外した
- 電源コードにひっかかって転んだ
仕事中なら、これらは全て労働災害です。
転倒災害の発生状況
転倒しただけで労働災害につながるというと大げさに思われるかもしれませんが、仕事中に転倒したことで4日以上仕事を休む方が年間3万人近くいます。
約4分に1人の頻度で、転倒災害休業4日以上が発生している計算になります。
休業期間が長期におよぶこともあり、4日以上仕事を休まれる方の約6割の方が1か月以上の休業となっています。
転倒災害の3つのパターン
転倒災害には3つの典型的なパターンがあります。
一つめは「滑り」です。
床の素材が滑りやすいものであったり、床に水や油などが残ったままの状態であったりすると、滑って転倒しやすくなります。
2つめは「つまずき」です。
床に凹凸や段差があり、つまずいて転倒したという例が多くあります。また、放置されていた荷物や商品などにつまずいたというケースがあります。
3つめは「踏み外し」です。
大きな荷物を抱えて階段を下りるときなど、足元が見えづらいときに足を踏み外し、転倒することがあります。
転倒災害を防ぐため方法
整理・整頓・清掃・清潔
日頃から整理・整頓・清掃・清潔に取り組むことが、転倒災害を防ぐためには重要です。
4Sと覚えてください。
例えば、歩く場所に物を放置しない、床面の汚れを取り除く、こうしたことが転倒災害の防止につながります。
SEIRI(整理)
SEITON(整頓)
SEISO(清掃)
SEIKETSU(清潔)
転倒しにくい方法
転倒災害を防ぐためには、作業などを行う際、転倒しにくい方法で行うことも重要です。
例えば、時間に余裕を持って行動する、滑りやすい場所では狭い歩幅でゆっくり歩く、足元が見えない状態で作業しないといったことです(あせらない 急ぐ時ほど 落ち着いて)。
靴の着用
作業に適した靴を着用することも重要です。
【POINT!】
① 靴の屈曲性
② 靴の重量
③ 靴の重量バランス
④ つま先部の高さ
⑤ 靴底と床の耐滑性のバランス
定期的に点検
靴を定期的に点検することも重要です。例えば、靴底がすり減ることで耐滑性は損なわれ、滑りやすくなります。
危険情報の共有
職場の危険マップを作成し、危険情報を共有すること、転倒の危険性がある場所にステッカーを掲示し、注意喚起することも重要です。
まとめ
□ 転倒災害には、「滑り」「つまずき」「踏み外し」の3つの典型的なパターンがあります。
□ 転倒災害を防止するためには、
○ 4S(整理・整頓・清掃・清潔)に取り組むこと
○ 転倒しにくい方法で作業すること
○ 作業に適した靴を選び、定期的に点検すること
○ 職場の危険マップを作成し、危険情報を共有すること
○ 転倒の危険性がある場所にステッカーを掲示し、注意喚起することなどが重要です。
YouTube動画
転倒予防に係る動画を掲載されています。およそ4分の動画です。少々負荷がかかる運動ですが、この職場に普及させ、腰痛防止に役立ててください。
~転倒・腰痛予防!「いきいき健康体操」~(4分15秒)
職場の状況チェック
職場の状況をチェックしてみましょう。
チェック項目
1 通路、階段、出口に物を放置していませんか。
2 床の水たまりや氷、油、粉類などは放置せず、その都度取り除いていますか。
3 安全に移動できるように十分な明るさ(照度)が確保されていますか。
4 転倒を予防するための教育を行っていますか。
5 作業靴は、作業に適したものを選び、定期的に点検していますか。
6 ヒヤリハット情報を活用して、転倒しやすい場所の危険マップを作成し、周知していますか。
7 段差のある箇所や滑りやすい場所などに注意を促すステッカー(標識)をつけていますか。
8 ポケットに手を入れたまま歩くことを禁止していますか。
9 ストレッチ体操や転倒予防のための運動を取り入れていますか。
リーフレット
3つの転倒予防 転倒予防チェックリスト